金襴手
江戸中期、元禄期、1690-1730年代前後
D29.4㎝(28.3) H6.5㎝(6.7) SOLD
口縁に極薄い55㎜ニュー有
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美術館の図録に登場する上手色絵の尺皿、
金襴手尺皿、
豪華絢爛、この言葉ぴったりです!
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最盛期伊万里の金襴手尺皿、
(古伊万里様式の色絵と呼ぶ事もある)
いつかは欲しい!
とお考えの方にお勧めです。
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金蘭手、て何?
(金襴手の復習、参考になれば嬉しいです)
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最盛期伊万里には、
最上手の色絵、型物と呼ばれる色絵伊万里があります。
型物は一定条件の型(文様・器形)に収まった最上手物、
とお考え下さい。
美術館で見かける五艘船鉢、琴高仙人鉢、荒磯文等有名です。
希少です。
この型物に準じた上手色絵伊万里の準型物や色絵上手を含め
金襴手と呼ぶことが多いです。
(基準が明確でない便利な言葉ですが・・・)
同時代の柿右衛門伊万里色絵ともかなり違います。
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金襴手と江戸中期の色絵との違いは、
裏を見るとかなり解りやすいと思います。
精製された綺麗な土、上手の呉須、
綺麗な土からふわっと浮き上がる呉須、
金彩を使い豪華に繊細に描かれた文様、
表裏文様は派手なのに気品がある、そんな感じです。
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金襴手は財力のある豪商達に好まれました。
染付と色絵と金彩、豪華絢爛な文様、
元禄バブルにぴったりだった様です。
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柴田コレクション Part8-No68 同手表文様掲載
(裏文様・サイズに相違、掲載品は27㎝)
(美術館の図録にも多く掲載されています)
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なぜ金襴手(古伊万里様式)の製造が始まった?
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国内外で大人気の濁手柿右衛門、真白な磁器製作は、
かなり高リスクだった様です。
(製作成功率は2割に満たなかったり…強度維持が困難)
真白な濁手柿右衛門、少ないはずです。
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金襴手は、低リスクで製作可能でした。
豪華絢爛な金襴手は、
海外、国内の富裕層の人気商品となりました。
その技術は後の伊万里制作に使われています。
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Condition
口縁に極薄い55㎜弱のニュー有、画像参照
(ニュー半分程のみ、かろうじて爪にかかる程度)
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*キズではありませんがご確認下さい
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畳付がつく状態で手前後に紙1枚の隙有
(手前を押し微揺れ、それなりに安定)
(薄ランチョンマット使用で解消、気にならない程度)
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極小色スレ•色ムラ•濃淡多少
(染付上の金彩は薄い部•色スレ多め、許容範囲)
高台内側に微かな煙多少、目立たず許容範囲
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口縁に極小ムシクイ•釉切•灰振•凹凸多少
極小灰振•釉切•釉スレ•凹凸•濃淡多少
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特別な日に使いたい、の方へ:
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深さがあり使い勝手の良い大皿です。
裏から瞬間接着剤をニューに沿って薄く付けて下さい。
補強が可能です。
(接着剤は磁器の中にある程度入ります)
乾き物でのご使用を念の為、お勧めします。
優しく使って下さい